■マレーシア・ペナン州 ペナン島に企業の顧客対応拠点を誘致している。優遇税制や豊富な人材が強み。香港を拠点とするケリー・ロジスティクス・ネットワーク(嘉里物流聯網)がIT(情報技術)サービスセンターを設けた。
同島では、マレーシアのエアアジアや米シティグループ、米デル、シンガポールのウィルマー・インターナショナルなど20社以上が既にサービス拠点を構えている。
コンサルティング会社のA・T・カーニーによると、アウトソーシング(外部委託)先としての人気度でマレーシアはインドと中国に次ぎ3位だという。
ペナン州は2015年、シンガポールの政府系ファンド、テマセクとペナン島南西部のバヤンバルでのバックオフィス事業プロジェクトに関する合弁事業契約を結んだ。13億リンギ(約350億円)をかけ延べ床面積15万平方メートルのオフィス棟を19年までに完成する予定だ。
ペナン州には09~14年の間に顧客対応のバックオフィスなどを開設した企業から40億リンギの投資が流入している。同州は米ウエスタン・デジタル、米インテル、東芝など多国籍企業の電子製品製造拠点でもある。(クアラルンプール=CK・タン)