【NQNニューヨーク=岩切清司】8日のニューヨーク外国為替市場で円相場は6日続伸した。終値は前日比45銭の円高・ドル安の1ドル=117円20~30銭だった。米株式相場が下落し投資家心理が悪化。低金利通貨の円を買う動きが優勢となった。
朝方発表の2015年12月の米雇用統計は市場予想を大きく上回る改善を示した。米景気の先行き期待が高まるとドル買いが優勢となり、円は一時118円85銭まで売られた。
米株式相場も買いが先行して始まったが、中国市場に端を発する世界市場の混乱に対する警戒感が根強く、買いが一巡するとダウ工業株30種平均は下げに転じた。「米株式相場の戻りの弱さが改めて意識され、リスクを取る動きが弱まると円買いに弾みが付いた」(邦銀の為替トレーダー)という。
米株相場が下値を切り下げるのにあわせて円には買いの勢いが増し、117円21銭と15年8月24日以来およそ4カ月半ぶりの円高・ドル安水準を付ける場面があった。
円は対ユーロ/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5EBE7E5E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXで反発した。終値は前日比35銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=128円20~30銭で取引を終えた。
ユーロは対ドルで3日ぶり反落。終値は前日比0.0005ドル安い1ユーロ=1.0920~30ドルだった。雇用統計を受けてドル買い・ユーロ売りが膨らむと、ユーロは1.0803ドルまで下落する場面があった。しかし、取引が一巡するとユーロに押し目買いが入り下げ幅を縮小した。
この日のユーロの高値は1.0931ドルだった。