難民や中東・アフリカ7カ国の国民の米国への入国を一時禁止した米大統領令をめぐり、ワシントン州などが無効を求めている訴訟で、連邦第9控訴裁(カリフォルニア州)は7日、政権と州側の意見を聞く弁論を開いた。3人の裁判官は双方の弁護人に厳しい質問をしたが、特に政権側の立場に懐疑的な問いが目立った。控訴裁はすぐには判断を示さず、「なるべく早く決定を出す」とした。
大統領令はワシントン州の連邦地裁が3日、効力を一時停止させる決定をしたため、全米で止まっている。弁論は、政権側が決定を不服として申し立てたことを受けて開かれた。
弁論では政権側に対し、7カ国を指定した理由や、地裁の決定が「三権分立に反している」と主張している根拠などについての質問が続いた。「州側が訴える立場にない」と主張している理由を問われた政権側の代理人が答えに詰まり、「裁判所を説得できているか、自信がない」と認める場面もあった。
一方、「政権は、国を再びカオ…