経済産業省は25日、産業構造審議会(経産相の諮問機関)の部会で、IT(情報技術)を活用した個別学習やプログラミング教育を義務教育に取り入れる必要があるとの考え方を示した。文部科学省とも協議したうえで、今春以降にまとめる成長戦略に次世代教育の方向性として盛り込みたい考えだ。
経産省は、モノとインターネットをつなぐIoT技術や人工知能(AI)が普及すれば働く人に求められる能力も変わると指摘。教育分野でも、変化に対応した教育内容や、ITを活用した習熟度ごとの個別学習が必要だとした。
部会の委員からは「プログラミングを受験科目にすることを検討すべきだ」(ディー・エヌ・エーの南場智子会長)、「既存科目でもITをより活用する必要がある」(NPO法人CANVASの石戸奈々子理事長)などの意見が出た。
産構審の部会は、2030年に向けた産業政策の方向性を示す「新産業構造ビジョン」の骨格を今春まとめる。その際、教育のあり方への提言も盛り込む。同ビジョンの内容は成長戦略に反映される。