愛知県は27日、５月の主要国首脳会議（伊勢志摩サミット）をきっかけに県の魅力を各国に発信してもらうため、海外メディア向けツアーを実施した。英米や中国など９媒体の記者が参加。京都や東京に比べ知名度が低い愛知県をＰＲし、外国人観光客の誘致につなげるのが狙いだ。

海外記者団は阿久比町にあるデンソーの子会社、デンソーウェーブの拠点を視察した。手術中の医師の腕の動きを支援する最先端のロボットが紹介されると、記者は実際にロボットによる腕のサポートを体験した。同社幹部との質疑応答では「ロボットはどこまで人間に近づいたか」「今後の海外展開の予定は」などの質問が相次いだ。

英紙ガーディアンに記事を書くキャサリン・ウォートリーさんは見学後「とてもすばらしい技術を見学できた」と満足げに語った。インドネシアのトリビューン・ニュースで東京支局特派員を務めるリチャード・スシロさんは「海外で知名度を向上させるために、愛知県はもっとアジア各国に直接来てＰＲしてほしい」と語った。