「外国メディアのジャーナリストたちは、中国をクローズアップする時は、敢えて美しく見せるような『美顔カメラ』も、敢えて色調を変えるような『モノクロフィルター』も使わないでほしい」。王毅国務委員兼外交部長(外相)は7日、北京でこう述べた。
同日行われた第13期全国人民代表大会(全人代)第4回会議の記者会見で、ある記者が西側メディアが中国に対し慣習的に選択的な報道を行っている件について質問した。
王部長はこの質問に回答する際、まず外国メディア記者らをねぎらい、「メディアは各国の交流と相互理解の重要な架け橋だ。昨年新型コロナウイルス感染症が発生してから、多くの外国メディアのジャーナリストたちが自らの職場で働き、困難を乗り越えて世界に中国人民の感染症との闘いを報道し続けてきたことに感謝したい」と述べた。
その上で、米国人ジャーナリストのエドガー・スノーとその著書「中国の赤い星」は、世界に初めて中国共産党を詳細に紹介し、真実の中国について伝えたことに言及した。今日の外国人記者の中から「スノー」は生まれるだろうかという点ついて、王部長は、「80年以上前、エドガー・スノーはアンナ・ルイーズ・ストロング、アグネス・スメドレーなど外国人ジャーナリストらと共に中国陝西省北部の延安を訪ね、自らが見聞きしたことや考えを忠実に世界に伝えた」と指摘。
そして、「スノーは共産主義者ではないが、中国共産党を報道する際、イデオロギー的偏見を持つことなく、中国共産党を観察し、常に客観性と真実を持ち続け、常に公正と良識を追求した。彼が示したプロフェッショナル精神とモラルは尊敬されるべきものだ。彼は中米人民の相互理解のためにその生涯を捧げ、中国人民は今もそんな彼を偲んでいる」と述べた。
王部長は、「今日の中国はよりよく世界を知る必要があり、世界もよりよく中国を知る必要がある。時代がどのように変わろうとも、メディアはその職業モラルを堅持すべきだ」と指摘。
さらに、「外国メディアのジャーナリストたちは、中国にクローズアップする時は、敢えて美しく見せるような『美顔カメラ』も、敢えて色調を変えるような『モノクロフィルター』も使わないでほしい。真実と客観、公平な報道であれば、その報道は内容豊かで、歴史の検証にも耐えられる報道になるだろう。中国はより多くの外国メディアのジャーナリストが『新しい時代におけるスノー』になることを歓迎し、希望している」と語った。(編集AK)
「人民網日本語版」2021年3月8日