新型コロナウイルスのパンデミックで、人類はウイルスと戦っている。苦難を共にし、運命を共にするこの特殊な時期において、メディアは情報伝達者であるだけでなく、感染症との世界の戦いの重要な参加者でもある。(人民日報コラム「和音」掲載)
歴史の教訓に基づき、世界保健機関(WHO)は当初から正しい情報を各国の民衆に伝えることの重要性を非常に重視し、感染症関連のデマや虚偽情報の取り締まりが非常に肝要だと指摘してきた。WHOは4つの面から感染症関連の虚偽情報の広がりの抑制に着手することを提言した。感染症関連の各国語による誤った情報を追跡し、「デマ感染症」抑制団体とWHO報道部門が緊密に協力し、より広範な受け手に感染症関連情報を伝え、検索エンジンやSNS等と協力して、虚偽情報をフィルタリングし、正しい情報を広める等だ。感染症は世界中のメディアにとって大きな試験であり、現在はメディアの行為を検査し、メディアの資質を見分ける重要な時であることに目を向けるべきだ。
メディアは歴史を忠実に記録すべきであり、ニュース報道は事実の尊重を堅持しなければならない。真実は報道の命だ。重要な時期であればあるほど、報道関係者は事実を語り、力を尽くして正確で客観的かつ全面的な報道をする必要がある。だが、西側の無責任な一部メディアはデマを広め、さらにはデマづくりに加わって、感染症との戦いで世界が協力するという大局を妨害している。感染症との戦いという特殊な戦闘において、中国は多大な犠牲を払って世界に多大な貢献をし、国際社会から高い評価と称賛を得た。デマを飛ばす勢力が存在すればするほど、メディアが感染症との戦いにおける中国の成果を客観的に認識し、正確に報道することの意義は大きい。メディアが、参考する価値のある中国の経験を世界に伝える手助けをすること自体が、人々の生命の安全と身体の健康を守るためのプラスのエネルギーを与えることを知る必要がある。
メディアは人類文明に共通する価値を尊重べきであり、ニュース報道は文明の守るべき一線を堅守しなければならない。新型コロナウイルス感染症の発生以来、西側の一部の政治屋とメディアが人種差別的色彩を帯びた情報を意図的に伝えてきたことが、アジア系の人々への言葉と行為の暴力をもたらした主たる原因の一つだ。世界の良心ある全てのメディアはスティグマタイゼーションを自覚的に阻止し、道義の側に立つであろうことに目を向けるべきだ。スペイン紙ABC(アベセ)のBieito Rubido Ramonde氏は人民日報社への書簡で、現在の情勢下、メディアの役割が極めて重要であり、人々の心を落ち着かせる役割を果たすべきであることを重点的に強調した。
メディアは運命と苦楽を共にするという人類の大勢を十分に反映すべきであり、ニュース報道は人類運命共同体構築のためにプラスのエネルギーを注ぐべきだ。ウイルスが猛威を振るう中、国際社会は共に風雨を担い、共に困難を克服し、同舟相救い、手を携えて感染症と戦う必要がある。メディア間では協力を強化し、感染症対策に助力して、世界の公衆衛生上の安全を共に守り、世界の人々の健康と幸福を促進するために貢献すべきだ。「我々は連盟の加盟者に、団結と支持というメッセージを大衆に多く伝えるよう提案する。世界各国が互いに見守り助け合い、支持し合う物語に注目し、これを報道し、感染症と共に戦う温かいニュース、プラスのエネルギーを伝えるべきだ」。「一帯一路」新聞合作連盟(BRNA)は世界98か国のメディア205社に宛てた公開書簡で、道義を堅守する世界の報道関係者に共通する心の声を代弁した。
運命共同体意識を凝集し、人類共通の意志と共同行動の強大な力を結集する。これは感染症に勝利するのに必要な条件だ。人類運命共同体の高みに立ち、感染症と戦う世界の力を結集するために宣伝を行い、人々と歴史への責任を引き受ける。これは世界中のメディアが持ってしかるべき主流の価値観だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年5月8日