神戸市内のJR神戸線で昨年11月、運転士が標識を勘違いして停車し、放電が起きて架線が切れたトラブルで、JR西日本は8日、運転士の誤認防止のため、停車禁止の「エアセクション」区間の始点を示す標識のサイズを大きくするほか、終点を示す標識に「×」印を表記する対策を発表した。10月末までに同社の在来線全体の約800カ所で交換する予定だ。
対策ではエアセクションの始点を示す白地に赤帯の標識を従来よりも大きい約2倍の縦60センチ、横40センチに。終点を示す黄地に赤帯の標識の空白部分に黒色の「×」印を加える。
JR西は架線切れについて、ダイヤの乱れで駅間に止まる必要のあった新快速の運転士が、エアセクション終点の標識を始点と勘違いし、終点の手前のエアセクション内で停車。架線が数秒で高温になり、溶けて切れたことが原因としている。
架線切れが起きた昨年11月16日には、約150本に運休や遅れが出て、約15万人に影響。乗客約5100人が線路上を最寄りの駅まで誘導された。