デンソーとNTTドコモは22日、携帯電話の通信網を利用した運転支援システムの研究開発で協力すると発表した。高速通信サービス「LTE」とさらに高速な第5世代(5G)を活用し、高度運転支援や自動運転に応用可能な技術を開発する。両社の知見を持ち寄り、成長分野で開発を加速する。
具体的には高速道路の合流や見通しの悪い交差点で通信網を活用して安全性を高める技術などの開発を目指している。コンピューターや車両を使った実験を共同で手掛ける方針だ。
5Gは通信速度を毎秒10ギガ(ギガは10億)ビットとLTEの100倍程度に引き上げ、通信の遅れを減らし、一度に大量の通信をさばくことを目指している。世界の通信大手は自動車を5Gの応用分野のひとつと位置付けている。
デンソーは今年1月、高度運転支援や自動運転の技術開発に特化した「ADAS推進部」を新設し、これまで各部署にまたがっていたシステム開発や渉外機能を集約した。130人規模の人員を数年以内に200人程度に増やすほか、実用化に向けた他の企業や大学などとの協力を深める方針を示している。