■志位和夫・共産党委員長
(安倍政権側から「民共合作」批判が強まっていることに)いわゆる「野合だ」と言いたいのだろうが、国民の声、市民の声が全く聞こえていないのだと思う。市民の「野党は共闘」という声に応えて野党は動いて、共闘が始まっている。国民、市民の声に応えた動きが野合であるわけがない。そして、私たちは安保法制の廃止、立憲主義の回復という国民的大義で結束している。日本共産党は日米安保条約を国民多数の合意で廃棄し、独立中立の日本を築くという大目標を持っている。自衛隊の問題も考え方を持っている。しかし、その考え方を野党共闘に持ち込んでいるわけではない。今の野党共闘は反日米安保条約でやっているわけではない。反安保法制でやっているわけで、そこをねじ曲げるような攻撃をいくらやっても、通用するものではない。これは政権党の焦りの表れだと受け止めている。政権党がそういうことを言わなければならないところまで追い込んで来たことは、野党共闘の力が逆に示されているものと考えている。
例えば、公明党は代表自身が「集団的自衛権は反対だ」とあれだけ言って選挙を戦った。その後、自民党との間で集団的自衛権の行使容認の合意を結ぶことをやった。野合とは大義も道理もなく一緒になることだ。その点では自民党と公明党こそ野合という批判が当たる。今の最大の問題である集団的自衛権の問題でもそういうことが言えるのではないか。(14日、記者会見で)