ニューヨークで「三春滝桜」の苗木を植樹する、舛添要一東京都知事(右から2人目)ら=中井大助撮影
日本の三大桜の一つとされる「三春滝桜」(福島県三春町)の種から育った苗木の植樹式が13日、米ニューヨークであった。姉妹都市関係にある東京都の舛添要一知事の訪問にあわせた行事の一つで、友好のシンボルとして育つことに願いが込められた。
滝桜の種の寄贈は、1912年に日本からワシントンとニューヨークに桜が贈られて100年たったことを記念し、東京都が2013年に決定した。三春町の小学生たちが種を拾い集め、昨年からニューヨーク市内で育成されてきたという。
天然記念物に指定されている滝桜は高さが13メートル以上、根回りも11メートル以上あるしだれ桜で、樹齢が1千年以上と推定されている。苗木が植樹されたのは、ブルックリン地区にあるプロスペクトパークの一角。植樹式に先立って舛添氏は、福島県も東日本大震災から復興しつつあることにも言及し、桜が「東京とニューヨークを結ぶ固い絆のシンボルとして、また、災害からの復興のシンボルとして、未来の世代に引き継がれていくことを心より願っている」と語った。(ニューヨーク=中井大助)