自宅前のビニールハウスで布団を片付ける佐伯イキコさん(82)。地震後は怖くて自宅に入れず、少しでも暖をとろうと布団を持ち込んだ。「避難所は人が多いし、空き巣が怖くて家から離れたくない」と話す=20日午前6時19分、熊本県益城町の平田地区、福岡亜純撮影 ■熊本地震 特集:熊本地震 ライフライン情報など 特集:あなたの街の揺れやすさを住所でチェック 熊本地震 災害時の生活情報 集落の一部は、山の中。平地には名産のスイカのビニールハウスが並ぶ。中心部へと続く道は亀裂が入り、陥没している所もある。一連の地震で震度7を観測した熊本県益城(ましき)町の平田地区。住民約150人が避難所には行かず、身を寄せ合って車中やハウスでの寝泊まりを続ける。 20日午前5時半。うっすらと明るくなった集落のあちこちから、車のエンジン音が聞こえる。路地には屋根瓦やブロック塀が散乱している。壊れた民家の敷地には、地面を掘ってブルーシートで囲った簡易トイレが作られており、体の脇を抱えられたお年寄りが歩いて入って行った。 とまった車の中には、体を起こし、うつむく女性(92)がいた。16日未明に起きた「本震」以降、息子(68)と公民館の敷地にとめた車の中で過ごしているという。足が悪く、手押し車が欠かせない。車のすぐ横においた携帯トイレに行くとき以外は、車で横になり、時々、足を上げ下げしている。「母は1日に何回もトイレに行く。人があふれた避難所にいられるはずがない」と息子は言う。 平田地区の人口は約600人(昨年3月)。本震で家屋が多数倒壊した。避難所に逃れた人もいるが、多くのお年寄りが集落に残った。地元の消防団によると、約150人が車で寝起きし、その7~8割は65歳以上とみられる。米や野菜を作っている家が多く、食料はあるが、断水が続く。トイレも使えない。 農林業の福永裕一郎さん(59)は「前震」があった14日夜から車中泊を続ける。家族や親戚ら4世帯13人が5台の車で寝る。3人は80歳を超え、うち1人は認知症を患う。被災後、薬が切れた。徘徊(はいかい)が続き、「家に帰る」と口にする。福永さんは言う。「こんな状態じゃ、避難所にも行けない」 益城町では20人が死亡。平田地区では住民3人が死亡したが、町は20日、さらに平田地区の男性1人と女性1人が地震後に死亡したと発表した。 この男性の家族によると、男性は14日の地震後から家族で車中泊をしていた。16日午後に突然倒れ、2時間後に亡くなった。数年前に心臓に病を患ったことはあったが、最近は元気で、倒れる直前まで普通に話をしていた。家族の一人は「ストレスがあったのでは」と話す。 町の災害対策本部に詰める職員は「自主避難については把握していない。物資搬送もこちらからはできない」と話している。 集落での見回りを続ける地元消防団の福永貴大さん(30)の不安は増すばかりだ。「昔の人は体が丈夫。でも、気持ちが折れたら、また亡くなる人が出て来るんじゃないか。悪いことばかり考えてしまう。平田地区は忘れられている」(吉田真梨、藤山圭) |
ビニールハウスや車中で寝泊まり 益城の150人
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