熊本地震のように、マグニチュード(M)6級の地震の直後にM7級の地震が起こる確率を東北大の西村太志(たけし)教授(地震学)が世界の地震データをもとに計算したところ、約0・3%であることがわかった。珍しい現象が起きたことがデータからも裏付けられた。
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熊本地震 災害時の生活情報
米国の大学がまとめているデータを使い、1976年から2015年までに起きたM6以上の地震4176回分を調べた。2週間以内に震源から100キロ以内で、さらに大きな地震が起きたのは128例(3・1%)。多くはM6級で、M7級が起きたのは12例(0・3%)しかなかった。
熊本地震のような内陸の地震後にM7級が起きたのは1例だった。ただ、海に比べて内陸で起こる地震の数は圧倒的に少なく、このデータから連鎖の頻度は判断できないとしている。
大地震後に起こる余震は、最大でも本震よりマグニチュードが1程度小さい程度で、次第に減っていくことが多い。最初の地震が起きた14日の時点では、気象庁も政府の地震調査委員会も、こうした経過をたどるとみていた。(瀬川茂子)