お手伝いをよくする子や生活習慣が身についている子は「スマホ熱中度」が低い。そんな調査結果を独立行政法人・国立青少年教育振興機構が2日発表した。
調査は昨年2~3月、全国の公立小中高校生約1万8千人と小学生の保護者に実施した。携帯電話やスマートフォンを持っているのは小1で15・5%、高2で95・5%。「することがないとき携帯やスマホを操作」に「よくある」と答えたのは36・8%、「食事中も携帯やスマホが気になる」では6・6%だった。これらの質問の答えからスマホ熱中度を5段階に分け、体験との関係を分析した。
お手伝いの最も多いグループと最も少ないグループを比べると、スマホ熱中度が最も高い子どもの割合はそれぞれ18・0%と22・7%。「朝自分で起きる」などの生活習慣では、身についていないグループほど熱中度の高い子どもの割合が増えた。
一方、「海や川で遊ぶ」などの自然体験が最も多いグループでは、熱中度が最も高い子どもの割合が19・2%にのぼり、自然体験が少ないグループの16・6%を上回った。
調査に携わった明石要一・千葉敬愛短大学長は「お手伝いに熱心な子は家庭でスマホにかける時間が少なく、関心が薄れるのではないか。野外体験を積む子は友達が多く、スマホをコミュニケーションツールとして使っている可能性がある」と話している。