津田大介さん(手前)をコーディネーターに、SEALDsの千葉泰真さん(中央)らパネリストが活発な議論を交わした=3日午後、神戸市、時津剛撮影
朝日新聞阪神支局襲撃事件を機に始まった「言論の自由を考える5・3集会」(朝日新聞労働組合主催)が3日、神戸市であった。テーマは「デモ×若者 社会は変わるのか」。学生団体「SEALDs(シールズ)」のメンバーらによる安全保障関連法へのデモを振り返り、若者が声を上げることの意義などについて考えた。
集会は29回目で455人が参加。ジャーナリストの津田大介氏(42)を進行役に討論した。SEALDsのメンバーの千葉泰真さん(24)は「政治の話をしたことがない友人がニュースの話題を議論するようになった」。高千穂大教授の五野井郁夫さん(37)は「若い人が牽引(けんいん)する形でメディアに訴えかけ、政治参加を促したことは大きい」と評価した。
SEALDsのデモに加わった精神科医の香山リカさん(55)は「一人じゃないと思えたのは強い」と語った。一方で、京都大大学院教授の佐藤卓己さん(55)は「デモを礼賛する社会に抵抗感がある。対話不在が未来への不信を生み出している」と語った。