パレードで通行人とハイタッチする参加者=8日午後、東京・渋谷、林紗記撮影
「自分らしくありたい」「当たり前に生きたい」――。東京都渋谷区で8日にあった性的少数者のパレードでは、さまざまな人たちが思いを訴えた。日本では一部の自治体が同性のパートナーを認める制度を始めているが、国レベルの法的整備はまだ進んでいない。
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横浜市南区の会社員男性(36)はパレードの先頭集団の中で、音楽に合わせて旗を振った。短髪で端正な顔立ちをしている。高校生の時に、自分がゲイであると気づいた。周りには言えず、「自分は独りぼっちだ」と思っていた。
9年前、知人に誘われ、性的少数者のパレードにボランティアとして参加。「自分と同じような人がこんなにいるのか」と驚いた。「自分も同じような境遇の人を勇気づけたい」と、ほぼ毎年参加するようになった。親しい友人にはゲイであることを伝えているが、家族にはまだ話せていない。
「日本はまだカミングアウトしやすい環境ではない。でも、将来寄り添い合う人を見つけて、同性婚をしたい」