北朝鮮の平壌で10日、大規模なパレードのさなか、姿を見せた金正恩氏に両手をあげて応える人たち=ロイター
北朝鮮を逃れた知識人たちは、今回の労働党大会をどのように見たのか。
父が北朝鮮の閣僚で党中央委員候補だった韓国の趙明哲(チョミョンチョル)議員は「党大会では継承と革新が重視される」と指摘。金正恩(キムジョンウン)氏は「金日成(キムイルソン)・金正日(キムジョンイル)主義」を掲げて「継承」には力を入れたが、「革新」と呼べる独自性を示せなかったとみる。
趙氏は「党委員長は新しい名前だが、権限は第1書記や父の職責だった総書記と全く同じで意味がない。革新どころか過去への逆行だ」と語った。
正恩氏は活動報告で「自衛的な核戦力を質的、量的に強化していく」とする一方、「世界の非核化に努力する」とした。北朝鮮の元外交官は「金日成国家主席は朝鮮半島の非核化を唱えていた。(正恩氏の)主張は世界が非核化するまで核を保持するという意味で、話にならない」と嘆く。