東芝が12日発表した2016年3月期決算は、本業のもうけを示す営業損益が7191億円の赤字だった。赤字額は過去最大。原発子会社ウェスチングハウスなどを中心に資産価値を切り下げなどが響いた。
純損益は、医療機器子会社の東芝メディカルシステムズの売却益として3817億円を計上したことで4832億円の赤字となった。ただ、純損益の赤字額も過去最大で、自己資本は前年度末の1兆839億円から3125億円に減り、自己資本比率は5・8%にとどまった。売上高は前年比7・3%減の5兆6701億円だった。
17年3月期の業績予想は、営業損益が1200億円の黒字、純損益は1千億円の黒字に転換すると見込む。純損益には家電事業の売却益600億円の計上も見込んでいる。売上高は同9・0%減の5兆1千億円と予想した。