三菱自動車は、日産自動車の元副社長で上級技術顧問を務める山下光彦氏を開発部門トップの副社長として迎える人事を固めた。相川哲郎社長と、開発担当の中尾龍吾副社長は退任し、益子修会長兼最高経営責任者(CEO)が日産の出資が完了するまで暫定的に社長を兼務する。
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山下氏は2005年から14年まで日産の副社長として開発部門を率い、電気自動車の開発などに携わってきた。不正があった開発部門のトップに日産から人材を招き、立て直しを図る。
三菱商事出身の白地浩三常務執行役員を副社長に昇格させ、財務・経理担当の副社長兼最高財務責任者(CFO)に三菱東京UFJ銀行から池谷光司専務執行役員を招く人事も固めた。いずれも6月24日の株主総会後に就任する予定。
日産は年内をめどに三菱自に34%を出資し、出資の完了後に会長を含む複数の取締役を派遣する方針を示している。