広島県東広島市の山陽自動車道「八本松トンネル」で今年3月、10人が死傷した多重事故で、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の罪に問われたトラック運転手、皆見成導(なりみち)被告(33)=埼玉県越谷市=の初公判が7日、広島地裁(丹羽芳徳裁判長)であり、皆見被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。
運転手の被告「慢性的に寝不足」 2カ月半で休み3日
起訴状によると、皆見被告は3月17日午前6時45分ごろ、運転中に何度も眠気を催していたにもかかわらず、先を急いで山陽自動車道下りのサービスエリアを発進。同7時25分ごろ、時速約80キロで東広島市のトンネル内を居眠り運転で走行し、渋滞中の車に次々と衝突して軽乗用車の女性(当時65)=同県竹原市=と別の乗用車の男性(当時34)=東広島市=を死亡させ、男女計8人にけがを負わせたとされる。
皆見被告は、同罪のほか、道路交通法違反(過労運転、救護義務違反、事故不申告)の疑いでも追送検されている。