校庭で児童たちと遊ぶ倉本拓海さん=福岡県行橋市 お世話になった大家さんの力になりたい――。熊本地震で被災した熊本県南阿蘇村の下宿の再開を後押ししようと、東海大農学部3年の倉本拓海さん(20)が、出身地に戻り、小学校の児童クラブで臨時職員として働き始めた。「わずかな額だが、少しでも復興に役立ててほしい」と願う。 特集:熊本地震 ライフライン情報など 特集:あなたの街の揺れやすさを住所でチェック 倉本さんは入居していた「長野下宿」で前震、本震に遭遇した。いずれも友人の部屋にいて、足の裏や手の人さし指に軽いけがをした。下宿は2階建てで28部屋あり、学生と卒業生の20人が入居していたが、屋根瓦がずれ落ち、建物の土台や部屋の壁には亀裂が入って住めなくなった。 大家の長野名津枝さん(59)は本震の後、中庭にカセットコンロを持ち出し、豚汁やおにぎりなどを炊き出して倉本さんら下宿生や、経営するアパートの入居者に振る舞った。 下宿は長野さんの母親の代から35年ほど続く。被災後、下宿生や卒業生らが下宿の存続を願い、義援金を募っているという。 倉本さんも「長野さんは普段から話し相手になってくれていた。恩返ししたい」と、自分に何ができるか考え、働いて得たお金を寄付することにした。 地元の福岡県行橋市に戻った倉本さんは働き先を探し、行橋市立泉小学校の児童クラブを紹介された。5月10日から通い始め、宿題をする児童にヒントを与えたり、ゲームや鬼ごっこで一緒に遊んだりしている。 今も余震がないかとおびえるという倉本さんは「児童から『先生、先生』と声をかけられ、元気をもらっている」。大学の授業は7月から熊本市のキャンパスで再開される予定で、今月中旬まで働く予定だ。 長野さんは下宿と同じ敷地内の自宅に住んでいたが、水道が使えず、介護が必要な家族もいるため、村内のログハウスに避難している。「下宿は専門家に見てもらわないと、どれくらいの工事が必要かわからない」と心配する。一方で、下宿生や卒業生の支援の動きには「皆の気持ちがうれしい。頑張って再開しなくては」と前を向く。 倉本さんは「大地震を体験して自分の無力さがわかったけど、そんな自分に何ができるかを考えるきっかけにもなった。小さな一歩でも、絶えず前に進みたい」と話す。(久恒勇造) |
「大家さんに恩返し」 被災大学生、郷里で働き給料寄付
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