肝が魚体重の10%以上あるフォアグラハギ=県立総合技術研究所水産海洋技術センター提供
馬のような顔つきのウマヅラハギの肝を養殖で大きくした「フォアグラハギ」が、18日~7月30日の水、土曜日、尾道市東尾道のJA直売所「ええじゃん尾道・尾道店」で販売される。身はフグに近い食感、肝には濃厚なうまみがあって、名前通りフォアグラのような味わいという。
フォアグラハギは、200グラム以上の魚体重で肝の重さが体重の10%以上ある。呉市の県立総合技術研究所水産海洋技術センターが定置網などにかかった天然魚を使い、エサや餌づけ方法を工夫して短期間の養殖で肝を大きくすることに成功。県が2014年に商標登録した。
尾道東部漁協(向東町)と山本水産(沖側町)が、センターの技術提供を受けて向島の沿岸部で養殖を試み、冬場に出荷してきた。昨年、初めて夏場に出荷したところ好評で、今年から自動給餌(きゅうじ)機も導入して増産できるようにした。
フォアグラハギは、鍋や煮付けだけでなく、肝醬油(きもじょうゆ)をつくり刺し身にからめて食べてもおいしいという。350グラム900円前後で、各日20匹以上を販売予定。市農林水産課の担当者は「水曜と土曜は『フォアグラハギの日』として定着させたい」と言う。(北村哲朗)