不正アクセスの構図
佐賀県内の県立高校が管理する教育情報のネットワークに不正にアクセスしたとして、警視庁と佐賀県警が逮捕した佐賀市の無職少年(17)が、計9校の生徒ら延べ約1万5千人分の個人情報を自宅のサーバーに保存していたことがわかった。自作の攻撃ソフトを使ったり、教職員用のログイン情報を割り出したりして不正にアクセスしていたといい、警視庁が詳しい手口の解明を進める。
6高校の成績情報など流出 不正接続容疑で17歳再逮捕
警視庁サイバー犯罪対策課によると、少年は1月20日午前0時20分ごろ、佐賀県内の県立高校付近で、校内の無線LANを通じて、生徒の成績や住所を管理するネットワークに不正アクセスした疑いがある。1月16~18日ごろには、同県の県立高校の情報を一元管理する県教育庁のシステム「SEI―Net」に不正アクセスした疑いも持たれている。容疑をおおむね認めているという。
佐賀県教育委員会などによると、少年の自宅のサーバーには学校関連の21万件のファイルがあり、県教委が分析したところ、約15万3千件が学校や県教育庁のシステムにあるファイル名と一致。その一部で、佐賀北高校や佐賀東高校など県内の高校8校と中学校1校の生徒や保護者、教職員の延べ約1万5千人分の個人情報が確認された。