南スーダンの首都ジュバで10日、戦闘の再発を受け、通りに立つ警察官や兵士たち=ロイター
キール大統領派とマシャル副大統領派による大規模な戦闘の再発で、270人超の死者が出るなど、急速に悪化する南スーダン情勢について、国連の潘基文(パンギムン)事務総長は10日、両氏に対し、戦闘の縮小に尽力し、それぞれの影響下の部隊に撤退の指示を出すよう強く要請する声明を出した。
国連安全保障理事会の議長国、日本の別所浩郎国連大使によると、国連平和維持活動(PKO)に参加中の中国人隊員1人が犠牲になったという。南スーダンのPKOには、日本の陸上自衛隊も施設部隊を中心に参加している。
2013年12月に石油利権などをめぐって、両派が衝突し、内戦状態に陥った南スーダンでは、昨夏の和平合意を経て、今年4月、双方が参加する暫定政府の発足にこぎ着けていた。潘氏は声明で「衝撃を受け、がくぜんとした」と表明し、和平の歩みを「逆戻りさせる可能性がある」と指摘した。
一方、安保理も10日、緊急会…