履正社戦の四回裏、マウンドに集まった関大一の選手たち=16日午前、大阪市此花区、内田光撮影
創部103年の伝統校・関大一が、今春の近畿大会で優勝するなど全国的に注目されている履正社と、16日の大阪大会初戦で対戦した。関大一は春夏3回、履正社は8回、甲子園に出場し、ともに選抜準優勝を経験。1万人収容できる舞洲球場(大阪市此花区)に会場が変更された注目カードだ。朝から観客が球場に集まったが、関大一は履正社に1―18で五回コールド負けした。
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6月24日の組み合わせ抽選会。両校の対戦が決まると会場からどよめきが起こった。豊中球場(約2千人収容)のはずだったが大勢の観客が見込まれるため舞洲球場に変更された。関大一の木村宥主将(3年)は「まさか初戦とは」。履正社の井町大生捕手(3年)は「簡単には終わらないだろう」と警戒していた。
関大一の狩場治秀監督(52)と履正社の岡田龍生監督(55)の関係は古い。関大一OBでもある狩場監督は1988年、箕面学園でコーチを務め、当時私学同士で互いに力をつけようと練習試合をよく組んでいたのが履正社だ。87年に岡田監督が就任したばかりだった。狩場監督は92年、関大一にコーチとして戻った。その後も練習試合をするなど切磋琢磨(せっさたくま)した。
履正社が97年夏の甲子園初出場を決めた大阪大会決勝の相手は関大一だった。
2010年に就任した狩場監督は今夏限りで勇退。試合は大差となったが、関大一の神田真希志(まきし)捕手(3年)は「勝って、監督と一緒にもっとやりたかった。履正社は強い相手だった」と話した。(荻原千明)