全国知事の「高額海外出張」と「海外出張時の1泊当たりの高額宿泊費」のトップ5はすべて東京都知事
朝日新聞の都道府県アンケートで全国の知事の海外出張490件を調べたところ、東京都知事の別格ぶりが明らかになった。一方、経費削減に取り組む地方の実態も浮かんだ。
知事の海外出張、8都府県が再検討 舛添氏の問題受け
年間予算規模が13兆円を超え、都道府県では唯一の不交付団体である東京都の海外出張費は突出している。高額出張と高額宿泊の各トップ5を都知事が独占。国に準じて自治体が決める海外での宿泊費の基準も、都知事が唯一、最高位の首相と同クラスに設定していた。
一方で、財政難の地方では安く済ませる工夫が進んでいた。
海外出張でエコノミー席も使っていたのは北海道、静岡、佐賀、熊本、沖縄の5知事。特に熊本の蒲島郁夫知事は2010年5月からの26回中23回を占めた。随行職員は毎回1人だけで、平均出張費は約52万円だった。
同行職員がおらず、1人で移動したことがあったのは鳥取県の平井伸治知事。職員が別便で現地入りした例もあるが、10年7月からの21回中17回が「一人旅」だった。平均出張費は39万円だ。
宿泊費を抑える工夫もみられた。自治体は宿泊費の規定額をそれぞれ定めているが、奈良県では、規定額の超過分を知事が自己負担していた。埼玉と三重両県は、知事が「職員と同ランクでいい」「特に広い部屋は必要ない」などの意向でシングルルームに泊まることが多いという。
宿泊先の決め方にも違いがあっ…