クリントン氏とトランプ氏の支持率の推移
米国のクリントン前国務長官(68)が、民主党大会で大統領候補に指名された。豊富な政治経験を背景に、初の女性大統領を目指すクリントン氏。一方の共和党のトランプ氏(70)は逆に「政治経験ゼロ」を売り物に、米社会の不安や不満を追い風にする。対照的な両候補の支持率は拮抗(きっこう)しており、11月の本選に向けた対決が始まった。
米大統領選2016
クリントンVSトランプ 米大統領選、両氏の対決固まる
クリントン氏が指名された、26日の民主党大会の最後。会場の大画面に映し出された歴代米大統領の顔の映像が、ガラスが割れる音とともに破片のように散ると、笑顔のクリントン氏が映し出された。
クリントン氏は中継映像で、「これまでで最も大きなヒビを『ガラスの天井』に入れることができた」と、大統領候補に指名された喜びをあらわにした。
「ガラスの天井」はクリントン氏にとって特別な言葉だ。8年前にも大統領を目指しながら、民主党の候補者争いでオバマ氏に敗れて撤退した。この時の演説で、予備選を通じて獲得した票数を引き合いに「1800万のヒビが入った」と表現した。再び使ったのは「今度こそ、女性の社会進出を阻む見えない壁を突破する」という気持ちの表れだった。
会場でも、初めての女性大統領…