高知・土佐高校のバンド「神様只今厨二病」のステージ=広島市中区の上野学園ホール
広島県で開催中の第40回全国高校総合文化祭「ひろしま総文」(文化庁など主催、朝日新聞社など特別後援)では、軽音楽部門が初めて設けられた。7月31日には広島市中区の上野学園ホールで演奏会があり、15都道府県を代表する高校生バンド19組が集結。ステージ上で若さを爆発させた。
特集:2016ひろしま総文
それぞれのバンドが持ち時間5分でオリジナル曲を演奏。パンクやメタル、フォークなど、多彩な楽曲で会場を盛り上げた。
土佐高校(高知市)の「神様只今厨二病(ただいまちゅうにびょう)」は、2年生の女子生徒によるスリーピースバンド。「自撮りとSNS」をテーマにした詩を疾走感のあるロックにのせた。受験のため引退を控え、今年が最後の夏。ギターボーカルの尾上七海(おのうえななみ)さん(17)は「はちきんパワーを出したいと思いながら演奏しました。めちゃくちゃ楽しかったです」。
激しいメタルで異彩を放ったのは、東海大付属浦安高校(千葉県浦安市)の「初舞(そら)」。3年生の女子生徒5人組で、髪を振り乱しながらステージを駆け回った。リーダーの坂本麻里さん(17)は「全国のバンドと交流できて、刺激をもらえました」と笑顔だった。
大阪府立枚岡樟風高校(東大阪市)の「天邪鬼(あまのじゃく)」は、総文祭のためにコーラスやキーボードを7人増やした計11人の特別編成で登場。刀の斬り合いなどのパフォーマンスを採り入れ、幕末の争いを表現した。ボーカルの松尾伊吹さん(17)は「緊張したけど実力を出し切れたと思う」と話した。
軽音楽部門は来年、宮城県で開かれる「みやぎ総文」でも開催される。(山崎聡、池上碧)