入場するロシア選手団=5日、マラカナン競技場、樫山晃生撮影
(5日、リオ五輪開会式)
リオオリンピック
日程・記録
開幕式の詳細、タイムラインで
国家ぐるみのドーピング問題で揺れたロシアの選手たちは、ほかの国々の選手と変わりなく、スマートフォンで写真を撮ったり、カメラの前でおどけて見せたりしながら行進した。
国際オリンピック委員会(IOC)は271選手の出場を認めている。旧ソ連時代から強豪国として伝統のある陸上は、米国を拠点に活動する女子走り幅跳びのダリア・クリシナのみが出場を許された。女子棒高跳びの世界記録保持者エレーナ・イシンバエワも、世界選手権男子110メートル障害金メダルのセルゲイ・シュベンコフも、リオにはいない。
「なるべく考えないようにしていた。『すべてがきっとうまくいく』とお互いに言い合って、練習を続けた」。水球女子のアンナ・カルナウク(22)は不安な胸の内を明かした。出場が確約されない難しい状況での準備を強いられた。
どの競技の選手も、リオでは特別な目で見られるかもしれない。開会式ではブーイングも聞こえた。旗手を務めたのはロンドン五輪の金メダリストで、自身6回目の五輪となるバレーボール男子のセルゲイ・テチューヒン(40)。「これまでとは違う大会。この2カ月の難しい状況が選手たちを強くする。特別な五輪にやる気がみなぎっている」と話した。(河野正樹)