今秋の上場を目指しているJR九州が、上場日を10月25日とする方針であることが31日わかった。複数の関係者が明らかにした。9月15日にも東京証券取引所が上場を承認する見通し。東証1部と福岡証券取引所に重複上場する予定だ。
JR九州は6月30日に東証へ上場を申請。東証の上場審査の結果、承認することを8月下旬に内定した。JR九州の全株式は国土交通省が所管する鉄道建設・運輸施設整備支援機構が持っており、一括売却する。時価総額は5千億円規模とみられる。今年の新規上場ではLINE(ライン)の9100億円(7月15日の上場初日の終値で計算)に次ぐ規模だ。
JR九州は、1987年の国鉄分割民営化で誕生した。JRの上場は東日本、西日本、東海に次いで4社目。北海道、四国、九州の「3島会社」で上場するのは初めてとなる。不採算路線が多く、民営化以降も本業の鉄道事業では赤字が続いたが、不動産事業などに経営を多角化して安定した収益を得られるようになった。