ブックパーティーでは本のページをめくるたびに笑顔がはじけた=ラオス・ルアンプラバン
子どもたちに読書の喜びを伝える活動を支援する第23回国際児童図書評議会(IBBY)・朝日国際児童図書普及賞に、ラオスとイランの2団体の取り組みが選ばれた。それぞれの活動を報告する。
■ラオス「ビッグ・ブラザー・マウス」
市民団体「ビッグ・ブラザー・マウス」は、教科書以外の本を読んだことがない子どもが多いラオスで、2006年から児童書を出版。ラオス人作家を育て、これまでに370種類以上の絵本や翻訳本を作った。学校に本を届け、本を読む楽しみも伝えている。
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ビッグ・ブラザー・マウスの拠点があるルアンプラバンは、首都ビエンチャンから北に約220キロにある世界遺産の街だ。8月、市街地から車と船で約1時間の村の学校に本を届ける活動「ブックパーティー」に同行した。
段ボール2箱分の本を車に積み、船でメコン川を渡り、でこぼこ道を上って村に着いた。小学校は5年制。夏休み中だが約40人が学校に集まっていた。
パーティーの始まりだ。まずは…