貨物列車の代替輸送のため、コンテナを積んで走る運送業者のトラック=帯広市のJR貨物帯広貨物駅
台風10号の影響で、道東を中心にトラック輸送の需要が急速に高まっている。農作物が収穫期を迎えたものの、JR根室線の寸断が長期化し、貨物列車での輸送が滞っているためだ。ただ、トラック業界は元々人手不足で、運転手の高齢化も進む。「早く復旧してほしい」との声が業界内でもあがる。
7日午後9時過ぎ。道東自動車道の占冠パーキングエリア(占冠村)には、大型トラックやトレーラーがひっきりなしに出入りしていた。道東道は、日勝峠と狩勝峠が通行止めとなり、道東と道央を結ぶ唯一の道。運転手が休憩で仮眠をとるなどしていた。
男性運転手(33)は根室から札幌までサンマを運ぶ途中で、「輸送する荷物の量が増えている。自然災害が原因だから仕方ないのですが」と疲れた様子で語った。
橋が複数流されたJR根室線は12月まで復旧できない見通しで、貨物列車(1日最大16本)もストップしたまま。道東からの荷物はこの時期、収穫されたジャガイモなどの農畜産物が多く、通常なら5トンコンテナで565個分にのぼる。この運搬のために、トラック需要が高まっている。
JR貨物は5日から、札幌―帯…