日本の貿易に関するトランプ政権高官の発言
トランプ政権の通商交渉を担う米通商代表部(USTR)代表に指名されたロバート・ライトハイザー氏が14日、日本の農業分野の市場開放を「第一の標的」として最重視する方針を示した。ほかの政権高官からも、日本との二国間交渉に前向きな発言が相次いでおり、4月に始まる日米経済対話を控え、日本政府に警戒感が強まっている。
「農業の市場開放で第一の標的は日本だ」
ライトハイザー氏は14日、米議会上院の公聴会でそう訴えた。トランプ大統領が離脱を決めた環太平洋経済連携協定(TPP)の参加国と「いくつもの二国間協定を進めたい」としたうえで、「これまで交渉されたものを改善したい」と述べ、TPPを上回る協定をめざす考えを示した。
背景には、畜産などの農業団体が日本などとの二国間交渉を急ぐよう求めていることがある。TPPでは、重要市場である日本と牛肉や豚肉の関税引き下げで合意していたが、TPP離脱でその恩恵を受けられなくなったからだ。トランプ氏はこれまで自動車など日本からの輸入に注文をつけていたが、日本への輸出についても要求を強めることになる。
トランプ政権の通商政策を担う…