ホワイトハウスで14日、握手するオバマ米大統領(右)とミャンマーのアウンサンスーチー国家顧問=AP
オバマ米大統領は14日、ホワイトハウスでミャンマーのアウンサンスーチー国家顧問と会談し、ミャンマーが軍事政権だった時代に科した経済制裁を解除することを決めた。軍の政治関与や国内の人権問題への懸念が今なお残る中で制裁解除に踏み切った背景には、経済成長も重視するスーチー氏の意向もあったとみられる。
オバマ氏は会談後、記者団に制裁解除が「間もなくだ」と語った。米財務省によると、解除には大統領令が必要だという。
2011年の民政移管で就任したテインセイン前大統領の改革路線を受け、欧州連合(EU)は武器禁輸を除くすべての対ミャンマー制裁を解除。米国も大半の制裁を解いたが、軍や旧軍政に近い個人や企業との商取引の禁止や、宝石類の輸入禁止などは「軍への圧力」として残していた。
AP通信によると、今回は麻薬取引などに関与した疑いがある者を除き、ほぼ全面的に制裁が解除される。111の個人・企業が制裁リストから除外される見通しだという。オバマ氏は会談に先立ち、途上国からの輸入製品への関税を減免する優遇措置もミャンマーに対して復活させた。
敵対関係にあった国への「関与…