銅メダルを獲得した木村敬一=金川雄策撮影
(15日、競泳男子100メートル自由形決勝)
競泳男子100メートル自由形(視覚障害)で全盲の木村敬一(26)が今大会4個目のメダルとなる銅メダルを獲得した。家族、友人がその泳ぎを見守っている。
リオパラリンピック
木村敬一特集 見えない世界を、進む
滋賀県栗東市出身。2歳のころ、食卓の角によくぶつかった。両親が病院に連れていき、医師に告げられた。「もう見えるようにはなりません。盲児として育てて下さい」。4カ月間入院し、3度の手術。最後の手術が終わり、眼帯を外した時の言葉を母正美さん(55)は覚えている。「真っ暗だ。電気つけて」
自宅から遠い盲学校に通うため、小学1年から宿舎生活を送った。習い事は親が連れて行くことになっていたため、正美さんが息子に会いたくて水泳教室に通わせた。中学、高校と水泳部で頭角を現した。高校3年の2008年、北京パラリンピックに初出場した。
大学1年から都内で一人暮らし…