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文化庁の2015年度国語世論調査で、「日本語を大切にしている」と答えた人は8割弱にのぼることが明らかになった。その一方で、慣用句の調査では、「確信犯」「琴線に触れる」を本来の意味で使う人は少なかった。
毎日使う日本語について、「大切にしていると思う」は34・9%、「あまり意識したことはないが、考えてみれば大切にしていると思う」は43・6%で、計78・5%に達した。01年度調査から1割近く増えた。
また、敬語について、「伝統的な美しい日本語として、豊かな表現が大切にされるべきだ」と答えた人も64・1%に上り、「新しい時代にふさわしく、簡単でわかりやすいものであるべきだ」とする26・1%を大きく上回った。ほぼ互角だった97年度調査(前者が46・9%、後者が41・4%)と比べ、敬語を重視する傾向が浮き彫りになった。
「確信犯」の意味は、「政治的・宗教的などの信念に基づいて正しいと信じてなされる行為(その行為を行う人)」だが、その意味と回答したのはわずか17%で、7割は「悪いことだとわかっていながらなされる行為(その行為を行う人)」の意味だと答えた。
「琴線に触れる」は、本来は「…