テレビ会議用のカメラに映った化粧補正をする前の顔=資生堂提供
会社に出勤せず自宅などで情報通信技術(ICT)を使って働く女性を支援しようと、資生堂は7日、テレビ会議の画面に映った素顔を自動で化粧してくれるアプリ「テレビューティー」を開発したと発表した。日本マイクロソフトが開発に協力し、同社女性社員100人が一部企業で進める試験運用にも加わり、本格運用を目指す。
テレワークを導入する企業の増加に比例して在宅勤務の女性も増えている。だが、テレビ会議のためにわざわざ化粧するのは手間がかかる。化粧していない顔が会社の大型モニターに映し出され、恥ずかしい思いをする女性もいるという。
アプリは、こうした女性の思いを踏まえ開発した。自分の顔を事前にカメラに読み込ませれば、画面上の顔の肌色を整え、毛穴やシミなどをぼかし、口紅やチークを施して美しい顔に仕上げる。化粧は自然なメイクや流行のメイクといった4種類から好みで選べ、微調整もできる。顔の動きに連動して化粧をしているように映るという。
化粧品が売れなくなる心配もあるが、資生堂の副島三記子執行役員は「アプリで美しくなることで気持ちが高まり、逆に(実際の)メーキャップもしたいと思ってもらえるはず」と期待する。(西尾邦明)