コンテナハウスに仮設の屋根をつけて居間代わりにする峯愛さん(左下)家族。全壊した家(右奥)が手つかずのまま残る=12日、熊本市南区、内田光撮影
熊本地震から14日で半年。避難所の閉鎖が進み、家を失った多くの被災者が仮設住宅やみなし仮設に移ったが、全壊した自宅の物置やコンテナハウスで過ごす人たちもいる。自治体はその実態を把握しきれず、支援態勢も整っていない。
特集:あなたの街の揺れやすさを住所でチェック
4畳半のコンテナハウス2棟と手作りの「合板ハウス」。熊本市南区城南町藤山の介護福祉士、峯愛(みねあい)さん(26)の現在の住居だ。父母、夫、弟、妹と6人で住んでいる。目の前には大きくゆがみ、全壊と判定された自宅が立つ。「周りの30軒ほどもほとんど全壊。高齢者も多く、戻って来ていない人が多い」
築50年ほどの自宅を購入したのは2014年末。進学などで峯さんや弟妹が実家のある熊本県人吉市を離れて熊本市に移ったのを機に、父母も家を売って移り住んだ。あこがれだった古い家の特徴を生かしながらリフォームを進め、今年1月に峯さんが結婚して2世帯住宅仕様にした矢先、地震に襲われた。
避難所で約2カ月を過ごした。犬や猫を飼っているため仮設住宅への入居は難しく、一家で住める民間の賃貸物件もなかった。「もう自宅のある所に戻ろう」。いつも通るバイパス沿いで売られているコンテナハウスを思い出し、戻ることを決めた。
ハウスのほかトイレやシャワー…