3台の車両が炎上した駐車場付近を調べる捜査員=24日午後4時18分、宇都宮市、諫山卓弥撮影
宇都宮市の連続爆発事件で、爆発現場の半径数十メートルの範囲に釘などの多数の金属片が散乱していたことがわかった。捜査関係者によると、栃木県警は死亡した宇都宮市針ケ谷町の栗原敏勝容疑者(72)の自宅から釘を押収した。金属片を使って殺傷能力の高い爆発物を自作した可能性があるとみている。
【タイムライン】宇都宮の爆発、まとめ読み
県警によると、栗原容疑者は23日、爆発があった宇都宮城址(じょうし)公園で死亡し、周辺にいた3人が重軽傷を負った。死因は胸腹部挫滅で、捜査関係者によると、爆発物を腹部付近にベルトのようなものでくくりつけ、公園のベンチに座って爆発させたとみられるという。周辺からは複数のビー玉も見つかった。県警は現場に散乱した釘と同じものがないか調べるため、自宅から釘を押収した。
自宅の焼け跡からは、火薬を抜き取ったとみられる相当量の花火の残骸が見つかった。市販の打ち上げ花火のようなものだという。
インターネット上には栗原容疑者のものとみられる複数のブログがあり、家族に関する悩みや、自身が関係した訴訟について裁判官への不満が何度もつづられていた。今年7月には「大勢の通行人を見て歩行の列に車のアクセル全開で加速し車を突っ込み昇華しようと何度も考えたことか」、今月上旬のブログには「自暴自棄になった」などと記されていた。