国土交通省は25日、飛行機に搭乗する際、搭乗手続きを済ませた人数と機内に乗り込んだ人数が異なっていたミスが、2012年度以降に全国の空港で236件あったと発表した。多くは出発前に対応していたが、一部はそのまま出発したという。国交省は同日、航空各社に人数確認の徹底を指示した。
飛行機に立ち乗り客? 全日空機、離陸直前に発覚
福岡空港で9月末、全日空機が定員より多い客を誤って搭乗させ、離陸しようとしたトラブルを受け、国交省が航空各社に報告を求めていた。それによると、12年度以降、飛行機が客を乗せて扉を閉めた後、機内にいる客の数が搭乗手続きを済ませた人数より多かったり少なかったりしたケースが計236件あった。同じ席の搭乗券を2枚発行したり、幼児を数え忘れたりしたことが原因だった。
このうち5件では飛行機の定員を超過して搭乗させていた。いずれも飛行機が自走する前に乗務員らが気づき、駐機場に戻ったという。福岡空港のトラブルでは、席がなく立っている客がいたことから定員超過が発覚した。
国交省は不審者の搭乗を防ぐため、搭乗手続き済みの人数と実際に乗り込んだ人数が一致していることを確認するよう、航空各社に求めていた。(伊藤嘉孝)