公印を取り違えた神通碧小(上)と山田小の卒業証書。公印は、左上から横書きになっている=富山市役所
富山市教委は17日、この日卒業式のあった全市立小66校のうち、2校の卒業証書の公印を互いに誤って印刷していたと発表した。卒業生12人の山田小(同市山田北山)と同8人の神通碧(じんづうみどり)小(同市楡原)で、受け取った山田小の卒業生が気付いた。両校とも誤った卒業証書を回収し、正確なものを一両日中に配るという。
市教委によると、山田小の卒業式後に開いたお別れ会の最中に、卒業生が見つけた。同校から連絡を受けた市教委が印刷業者に問い合わせ、業者が全66校分を確認したところ、神通碧小でも間違っていることが分かった。山田小はその場で、神通碧小は校長が卒業生宅を訪問して卒業証書を回収した。
市立幼稚園と小中学校の卒業証書の印刷は、入札を経て市内の業者が受注。昨年12月の最終校正では正しかったが、納品後は両校とも確認していなかった。卒業証書は文字の黒、公印の赤の順に印刷し、業者は「赤色の版を取り違えた」と説明しているという。
両校とも、文字のみ印刷した卒業証書に学校で公印を押して作り直すという。市役所で会見した広瀬圭一・市教育総務課長は「卒業式で気づいたことは非常に恥ずかしく、誠に申し訳なく思っている」と陳謝した。(吉田真梨)