JR宝塚線(福知山線)脱線事故で業務上過失致死傷罪で強制起訴されたJR西日本の歴代社長3人が一、二審で無罪になり、検察官役の指定弁護士が上告した裁判をめぐり、遺族2人が25日、最高裁に弁論を開いて審理を尽くすよう求める要請書を提出した。
特集:JR宝塚線脱線事故
要請書では「積極的に事故原因を究明し、責任の所在を明確にする」よう求め、「それこそが国民に信頼される司法のあるべき姿で、事故の再発防止につながる」としている。
要請書には、遺族と負傷者の家族の計13人が、いまの心境をつづった文書を添えた。次男の昌毅さん(当時18)を亡くした上田弘志さん(62)=神戸市北区=は「106人の命を奪ってだれも罪に問われないなんてことがあってはなりません」と書いた。長女の早織さん(当時23)を失った大森重美さん(68)=同=は「幹部の責任を問い、プレッシャーを与えないと、組織は根本から変革して良くならない」と記した。
提出に訪れた藤崎光子さん(7…