記者会見で反発する梁頌恒(右)と游蕙禎の両議員=4日、香港立法会、益満雄一郎撮影
香港独立を視野に入れる政党「青年新政」の2議員の宣誓無効問題で、香港政府は4日、中国が議員資格の有無について判断することを明らかにした。複数の香港メディアは7日に結果が発表されると報じた。民主派からは、「(香港の高度な自治を保障した)『一国二制度』が崩壊する」という反発がでている。
香港政府「議員資格、すでに喪失」 宣誓無効の司法審査
香港政府の発表によると、7日まで北京で開かれている全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会の議題に、宣誓について定めた香港基本法104条の解釈という項目が入った。「2人はすでに議員資格を失った」とする香港政府の申し立てを受け、香港の司法機関で審査が進んでいる途中だが、香港基本法の規定により、全人代の解釈は香港の司法機関の判断より優先される。
中国は香港独立について「国家の核心的な利益に対する挑発だ」(4日付人民日報海外版)と厳しく批判しており、2人の議員資格を認める可能性は極めて低いとみられる。一方、青年新政の游蕙禎氏と梁頌恒氏は4日、香港立法会(議会)で記者会見し、「香港人の権利を守るため、あらゆる方法を使って反対していく」と強調した。(香港=益満雄一郎)