北上尾駅で損傷したものと同型のケーブル=JR東日本提供
4日早朝、JR高崎線で通信ネットワーク障害が発生し、10時間以上にわたって同線と湘南新宿ラインが運転を見合わせた。朝の通勤ラッシュを直撃し、15万2千人に影響が出た。
JR東日本によると、午前4時半ごろ、高崎線の北上尾―神保原駅間の列車の位置情報などが、ダイヤ管理などを担う東京総合指令室の画面に表示されなくなった。北上尾駅(埼玉県上尾市)構内の通信ケーブルの破損が原因で、同線で始発から運転を見合わせた。
ケーブルは室内に設置され、直径約2センチ。ケーブルの中には鉄製の軸と、光ファイバー8本入りのシリコン製チューブが2本入っている。破損したのは、金属製の箱の中でチューブがむき出しで配線されている場所で、2本とも切れていた。箱には隙間があり、埼玉県警上尾署によると、チューブには小動物がかじったような跡があった。
午前9時半ごろまでにケーブルを交換し、運転再開に向けて通信を再開したところ、今度は近隣の5駅で通信によるシステムトラブルが発生。「多数のデータが渋滞状態になったのが原因」(JR東)で、制御不能になった。
その結果、高崎線の東京―高崎…