猛烈な台風18号が3日夜に接近した沖縄県では4日午前11時現在、目立った被害は確認されていない。
沖縄本島では役所や企業などは4日はおおむね通常通り営業し、路線バスや沖縄都市モノレールも始発から営業している。台風が直撃した久米島(久米島町)では全島の停電が続き、小中学校が前日に続き休校となったほか、避難所の窓ガラスが割れるなどの被害が発生している。
県災害対策本部によると午前10時現在、死傷者や行方不明者、大きな家屋被害の報告は入っていない。沖縄本島を中心に最大13万9843世帯(32万5238人)に出されていた避難勧告は433世帯(728人)まで減った。
久米島では家の瓦や窓ガラスが破損したほか、倒木を避けようとした軽自動車が畑に落ちる被害があった。公立久米島病院は自家発電で救急患者の来院に備えているが、10時現在で台風被害による来院者はいない。同院の田縁久廣事務部長は「ものすごい強風で、ここ4~5年で一番ひどい台風だ」と話した。
沖縄電力によると、久米島町では4日午前0時までに町内全域の3660戸が停電し、午前11時現在も同じ状況が続いている。
県は久米島町の被害を見極めたうえで、自衛隊に災害派遣を要請するか検討している。(吉田拓史、小山謙太郎)