国立病院機構・東名古屋病院=10月27日、名古屋市名東区
国立病院機構・東名古屋病院(名古屋市名東区)で10月、入院患者に提供されたスープと、うがい用コップに入った水から塩素臭がした問題で、残った液体を愛知県警が鑑定したところ、漂白剤などに含まれる塩素系の成分を検出したことが、捜査関係者への取材でわかった。院内で洗浄などに使われる薬剤にも含まれているといい、県警は院内の薬剤が洗浄の過程で混入した可能性もあるとみて調べている。
入院患者の朝食から異臭、異物混入か 東名古屋病院
この問題は10月25日朝、重症心身障害者病棟でコンソメスープを出された26人のうち1人が異臭を訴えて発覚。病院関係者などによると、スープ複数杯で異臭がしたほか、食事と一緒に配られたうがい用コップ28個のうち20個以上の水からも同様の異臭がした。患者の健康被害は確認されていないという。
捜査関係者によると、病院からの通報を受けた県警が、スープと水の分析をした結果、漂白剤や消毒剤に含まれる塩素系の成分が混入していることがわかった。院内では、この成分を含む薬剤を食器や調理器具の洗浄などで日常的に使用している。そのため、県警は洗浄過程でスープを入れる器やコップに薬剤が残った可能性もあるとみて調べている。