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北海道でスマート漁業 レーダーや人工衛星で漁場予測

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太平洋の海水温や潮流を表示する「トレダス」の画面=北海道大学


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漁業生産額全国トップの北海道で、IT(情報技術)の導入が進んでいる。人工衛星で潮を読んで効率よく操業するだけでなく、漁業資源の保護にも取り組む。経験と勘が頼りだった漁業は、「スマート漁業」へと変わりつつある。


北海道北部の稚内市は、全国有数のミズダコの産地だ。10月中旬、同市の宗谷漁港で約350キロを水揚げした柿本敏さん(43)は「大きめのタコが増えてきた。潮流カレンダーはよく当たるよ」と、明るい表情だ。このカレンダーは、北海道立総合研究機構と北海道大低温科学研究所などが2009年に開発した。宗谷海峡沿岸の短波レーダー3基で潮流を観測し、過去のデータを参照して1日の平均的な潮流の向きと速さを1年先まで知らせてくれる。


稚内で盛んな「たる流し漁」は、プラスチック製のたるに仕掛けをつけて流す。潮流が速すぎるとタコが追いつけず、遅すぎると食いつかない。精度の高い潮流カレンダーは出漁の判断に欠かせないだけでなく、漁師の家庭が多い地元の中学校の行事日程を決める時にも使われるという。


カツオやマグロ漁の強い味方は…



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