ラジコのスマートフォンアプリの画面。サービスによっては、今いる場所から遠い地域のラジオ番組も聴くことができる
スマートフォンやパソコンでラジオを聴けるサービス「radiko(ラジコ)」が人気だ。1日約100万人が使い、10月から過去1週間の番組も聴けるようにしたところさらに増えている。利用者が今いる地域の放送だけを無料で聴ける仕組みは、テレビのネット同時配信に応用でき、注目されている。
ラジコは2010年、関西、関東のラジオ放送局と広告会社の電通が共同で立ち上げた。各放送局の番組を、放送と同時にネットで配信。現在は全国82の放送局と放送大学が参加し、利用者が今いる地域の放送局の番組は、無料で聴ける。
14年からは月350円(税別)で全国の放送を自由に聴けるようになった。今年10月からは過去1週間分の番組も、地元局放送分なら無料で聴ける。ラジコの青木貴博・業務推進室長は「ツイッターで話題になることが増えるなど、ラジオを聴く若者が広がっている」と話す。
地方局を中心に、番組が地域を越えて聴けることへの慎重な声もあった。地方局は首都圏の放送局と同じ番組を流すことも多く、ネットで首都圏の番組が聴ければ収益を圧迫されるとの懸念があったからだ。
ただ、電通によると15年のラ…