ユニクロ銀座店で、セール価格の「ヒートテック」を手に取る客ら=23日午前、東京都中央区
米国の年末商戦初日として知られる「ブラックフライデー」を、日本にも取り込む動きが出てきた。カジュアル衣料のユニクロは、恒例の大型セールを今年からブラックフライデーの時期まで延長。イオンも期間限定で家電やブランド商品などを割安に販売する。新たなイベントで消費意欲を高める狙いだ。
米国のブラックフライデーは、11月第4木曜日の祝日「感謝祭」翌日の金曜日を指し、今年は25日に当たる。大幅に値引きする小売店のセールに客が押し寄せて黒字になることから、こう呼ばれる。
ユニクロは例年、11月20日ごろから4日間程度、「創業感謝祭」というセールを実施してきたが、今年は、ブラックフライデーを意識して7日間に延長し、23~29日に設定。カシミヤのセーターやダウンジャケットを2千円引きにしたり、長袖Tシャツを500円で売り出したりする。初日の23日は、東京・銀座の旗艦店で客約300人が開店前から列をつくった。
イオンも「ブラックフライデー」と名付けたセールを今年から始める。イオンモールは25~27日に、全国約140カ所のショッピングモールで開催する。店舗でセールの内容は異なるが、ブランドバッグやテレビ、うどんなどを安く売る。担当者は「クリスマス商戦に向けて消費を喚起したい。国内でもイベントとして浸透してくれれば」と話す。(栗林史子)