アルプス電気の栗山年弘社長=川田俊男撮影 ■アルプス電気 栗山年弘社長に聞く 「トランプショック」は大きいだろう。それがプラスと出るのか、マイナスと出るのかはわからない。今後とられる政策の不透明感が気になる。 各社トップのインタビュー、特集ページで トランプ氏当選、1割「マイナスの影響」 選挙中と就任後は違うと言われる。トランプ氏も現実的な路線に修正してきているとも感じる。株価や為替はいい方に回っている。それは、トランプ氏の経済運営への期待だろう。 ただし、仮に保護主義的政策がとられれば、世界経済にマイナス循環が生まれると見ている。 当社は米国国境近いメキシコ国内に大きな自動車部品の工場がある。従業員はみんな米国側から通っている。本当に壁ができたら大変なことになる。さらに北米自由貿易協定で米国に輸出がしやすいため、その工場で作った部品を米国の自動車メーカーに納めている。輸入品にもっと関税をかけるとなると、これも非常に大きな問題になる。 当社は開発とものづくりは日本国内で頑張ろうとやってきた。日本の電機メーカーは力をなくしてしまったので、売り上げの8割くらいを欧米などの海外向けが占めている。そんな状況で、米国が内向き、保護主義になれば、当社にとどまらず世界への影響が大きい。 それでも、トランプ氏を支えている共和党は元々、自由主義経済やグローバリズムを擁護し、推進してきた側だ。本来の共和党の主流派が主張してきた方向に、トランプ氏も回ってくれればいいな、という期待はある。(聞き手・福田直之) |
「メキシコ通う従業員、壁できたら…」アルプス電気社長
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